茅野モデル CSPI-EXPO 2026 · 幕張メッセ
🏗️ EVENT REPORT

2026年6月17日〜20日 ─ 幕張メッセ(千葉県)

CSPI-EXPO 2026
現地レポート

建設・測量 国内最大級の展示会を、
地方の現場視点で。

第8回 国際 建設・測量展 / 出展社の動きから読む業界の地殻変動

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2026年6月17日〜20日、幕張メッセにて開催された『CSPI-EXPO 2026(第8回 国際 建設・測量展)』。建設・測量業界 国内最大級のこの展示会に、現場の人間として4日間足を運んできました。

ここで見たかったのは、最新の機械そのものよりも「業界がどこへ動いているか」です。国・制度や業界最前線で起きている変化を、地方の中小企業の現場に翻訳して持ち帰る──それがこのレポートの狙いです。

会場全体から、はっきりと「ICT施工の波が、いよいよ地方中小にまで届きはじめている」手応えを感じました。その流れを4つの視点に整理してお伝えします。

TREND 01 ・ 今回の起点

2DMG(2次元)
の再評価

3次元化が王道とされてきた中で、今回の会場では導入しやすい2次元マシンガイダンス(2DMG)が改めて見直されている空気が強くありました。iDig をはじめ複数社が2Dを大々的にアピール。折しも国土交通省も、2026年に「規模に依らない普及」を掲げ、2DMGのような“導入しやすいICT”を中小・地方向けに後押しし始めている。会場の空気は、その国の動きと地続きでした。

「いきなり3Dは重い」「オーバースペック」という地方中小にとって、2DをICTの第一歩とする欧州型の段階導入は、茅野モデルが実践してきた考え方そのもの。業界の風向きがこちらに寄ってきています。

iDig ブース(CSPI-EXPO 2026)— Touch 2D / Connect 2D / Connect 3D

iDig ブース(株式会社ホーシン/グレートスター ジャパン)/CSPI-EXPO 2026

hemitech ブース(CSPI-EXPO 2026)— GradeMetrix / hemiSync クラウド連携

hemitech ブース(CASE Construction)/CSPI-EXPO 2026

TREND 02 ・ 今回の山場

チルトローテータ
「展示のみ」→「実働展示」へ

数年前は、大型バックホーに付いたチルトローテータが「展示してあるだけ」でした。少しずつ中・小型機にも載りはじめ、近年は、中・小型機に装着して動かすのが主流になってきました。

「展示してあるだけ」から「動かして見せる」への変化は、地味に見えて大きい——静から動に変わるのは、その技術が“認知”の段階から、“実際に使う”の段階へ移った合図だからです。しかも載っているのは中・小型機。規模の大きい工事ではなく、むしろ小さな現場にこそ、この道具の効きが直接届く射程に入ってきました。

チルト装着機の実働(33秒・CSPI-EXPO 2026)

チルト装着機の実働(33秒)※建機は一例

STEELWRIST チルトローテータ実働展示(20秒・CSPI-EXPO 2026)

チルト装着機の実働(20秒) / ロング版(39秒)↗

静展示 → 実演展示へ。動く姿で「効く」が伝わる

複数社が実働展示。業界全体で普及フェーズに入った手応え

見積もりから実注文へ。動いているのは小型機向けが中心

中・小型機への展開で、地方中小の射程に。大型機限定だった頃とは前提が変わった

TREND 03

起工測量
の民主化

これまでの起工測量は、高価なレーザースキャナー・自動追尾TS・ドローン・ローバーが中心でした。導入コストや、操作を覚える教育コスト(UI)が、地方中小には大きな壁でした。

今回は、モバイル端末や低価格の測量機器(SLAM 等)が複数登場。「高くて手が出なかった測量機器」が、現場の誰でも手に届く価格帯に降りてきています。さらに UI も改善され、価格と操作の両面でハードルが下がったことで、本当の意味での民主化が始まっていると感じます。

💡 起工測量とは:工事を始める前に、設計に沿って現地に基準となる座標・位置を落とし込む作業。ICT施工の入口にあたる。

LRTK ブース(CSPI-EXPO 2026)— 万能測量機・3D点群スキャン

こうした低価格機の一例(LRTK ブース)/CSPI-EXPO 2026

自動化はどこへ向かうか
比較的規模の大きい現場
いまの主な対象
工事管理プラットフォーム系の現場アプリ(SaaS)
小規模工事・地方中小の現場
これから降りてくる
茅野モデルの「建設ボトルネック対策アプリ」構想と、まっすぐ地続き。
TREND 04

現場アプリ
の自動化

会場で印象的だったのは、スタートアップ系の IT ベンダーの出展が目立ったことです。工事管理プラットフォーム系の現場アプリも数多く並んでいましたが、今はまだ、比較的規模の大きい現場を対象にしたものが中心です。

ただ、起工測量や建機がそうだったように、この自動化の流れも、いずれ小規模工事・地方中小の現場に降りてくるはずです。茅野モデルが進める「建設ボトルネック対策アプリ」の構想とも、まっすぐ地続きの動きだと感じました。

SUMMARY · 総括

ICTの波が、
地方中小に届きはじめた

2DMGの再評価、チルトローテータの実働展示化、起工測量の低価格化、現場アプリの自動化。バラバラに見える4つの動きは、ひとつの大きな流れを指しています──これまで大規模工事や先進事業者のものだったICT施工が、いよいよ地方の小規模工事・中小事業者の手に届く段階に入ったということです。

茅野市の現場で積み上げてきた取り組みは、もう「変わったことをやっている一社」ではなく、業界全体が向かう方向と重なってきました。少し大げさに言えば、技術革新が半世紀ごとに世の中を塗り替える経済の長い波──『コンドラチェフの波』の、そのいちばん外側のうねりが、ようやく地方の現場にまで届いてきたのかもしれません。この波を、地方中小の一社一社が乗りこなして主役になっていく──それが大事なのだと感じています。そのための翻訳を、これからも皆さんに届けていければと思います。

会場の様子

幕張メッセ・CSPI-EXPO 2026 の雰囲気

CSPI-EXPO 2026 会場の様子(幕張メッセ)
STEELWRISTブース(CSPI-EXPO 2026)
クボタ KX085-5 ブース(CSPI-EXPO 2026)

FROM THE FIELD

業界の最前線を、
現場の言葉に
翻訳する。

幕張で見た変化を、茅野の現場と、全国の地方中小へ。